SALONE 2007 203

 本日ついに不惑の誕生日を迎えました。

 ブログがこの歳でできていることはお読みの皆様のおかげです。

 ありがとうございました。

 そして、ぼくのために絵を描いてくれた2歳の娘と家内にも感謝です!

 これからもよろしくお願いいたします。

 

 「サローネ」も(5)です。

 (1)から(4)までは以下に。

「サローネ ドゥエミッレセッテ」(1)

「サローネ ドゥエミッレセッテ」(2)

「サローネ ドゥエミッレセッテ」(3)

「サローネ ドゥエミッレセッテ」(4)  

 

08年11月25日のサロカマの報告です。
SALONE 2007 206

 参加者はいつもの5人。

noodlesさん(レッド ストライプ
palmeritaさん(遊食な日々
ricetta-casualeさん(偶然のレシピ

アフロディーテさん(スピリチュアル女性起業家のblog

 20時半の到着ですが、席は平日にもかかわらずほぼ満席。
 クリスマス期間も20日から27日まではすべて席が埋まってしまったというからもうこの店も立派な一流店。こんなににぎやかなのも珍しい。
  
CENA Corso di 8 piatti 10000円
ディナーメニュー
 
Inizio)山形牛サーロインのスピエディーノ
SALONE 2007 192
 定番のこの一皿から。何度もいただいている今だからこそ一口で味わうことが出来ます。
 
Piatto freddo)赤海老のタルターラ
SALONE 2007 193

 自家製のブリオッシュの上面を切り取り土台とし、半日オレンジ果汁でマリネした赤海老を敷き詰めたタルタル。さらにその赤海老の殻と味噌でとった出汁にサフランを加えた甘くないジェラートを上に。定番のオリーブオイルであるフラントイアをかけハーブのマジョラムを3方に飾っていました。
 ジェラートは小躍りしたくなるような海老の味。その下の赤海老は刺身なわけですからねっとりした甘さと海老の旨味がとても素晴らしい。ブリオッシュとあわせていただくと渾然一体となって舌を喜ばせてくれます。マジョラムの香りもこの海老にあいますね~。素材の旨味を無駄にせず、各素材の持ち味を絶妙にあわせるシェフの力量はさすがです。
 
Vapole)鮮魚のヴァポーレ
SALONE 2007 194

 今回は珍しくイシガレイがメイン食材です。いつもとは異なる皮際のゼラチン質。
 蛸は前回同様、明石の蛸です。佐島のものと違って、グラマラスな食感を樋口シェフが気に入ったためらしい。実はぼくもこの弾力が大好き。グラマラス好きな樋口シェフとぼくの女性の好みは違うみたいですが(笑)。
 
SALONE 2007 195
 ここでパンが登場。毎回気がつけば小さくなっている(笑)。澤藤シェフが作っているためといわれますが、「フォリオリーナ」に近づいている!? もう少し小さくして中に何か仕込めば…。
 
Fagottino)ポルチーニ茸のトルテッリ プロフーモ ディ マーレ
SALONE 2007 196

 空輸してきたポルチーニを贅沢にもソテーの上ペーストに。これに36ヶ月熟成のパルミジャーノを混ぜてパスタ生地で包み込みトルテッリに。ムチッとしたパスタを噛むとヌメッとした口当たりが特徴的でこれがまた美味しい。絶品です。
 ソースはパッキーノトマトを入れたマトウダイのソースが基本で、イタリアンパセリとローストしたアーモンドにミント、セルフィーユ、エストラゴンのハーブを盛り付けています。
 これがまたこの店らしいというか、香りと味が凄いのです。うはっ!と声が出ます。
 
Cucchiaio)牡蠣のキャラメリーゼ
SALONE 2007 197

 宮城県産の牡蠣のワンスプーン料理。スプーンに乗るようにとSサイズで注文したが、殻を開けてみるとぎっちり詰まっていたということで、スプーンからはみ出る巨大ップリです。これが牡蠣の水分とマルサラ酒でキャラメリゼしてあり甘い!! そして牡蠣らしい濃厚な旨味も凄い。「どうぞ一口で」といわれましたが、これを一口で食べるのは男のぼくでもややがんばらねばなりませんでした(笑)スプーンには苦味を与えてくれるルッコラと辛味のあるホースラディッシュが牡蠣の下に潜ませてあり、上の泡はザバイオーネなのです。このワンスプーン、高級食材をゴチャッとのせたよりも大人な感じで贅沢です。
 
Pasta con selvaggina)ルンゲッティ 蝦夷鹿のラグー
SALONE 2007 198

 今回の蝦夷鹿は自分で売り込みに来たというアクティブなハイテンション猟師さんが北海道で獲ってきたというもの。これをいつも通り骨ごと煮込んで身をほぐしてラグーに。入っている具は脂身の生ハムであるラルドの小さなサイコロ状ブロック、丹波の栗、そして塩漬けのリコッタチーズであるリコッタフォルテ。ルンゲッティーは自家製で少し柔らかめのキタッラのようです。普通のものよりも香りが強いリコッタフォルテや蝦夷鹿の濃い味わいにラルドの甘み、とりおり顔を見せる栗のホッコリした食感と香りが凄い。この店のパスタはなんと力強いことか。
 
Zuppetta)カリフラワーのズッペッタ
SALONE 2007 199

 いままでにない新しい見せ方で提供された冷製のスープ。
 ローマ近郊で開発されたロマネスコという特殊なカリフラワーを使っています。白く見えるのは乳化したオリーブオイルのためらしいです。これが口に入ると紛れもないカリフラワーの味わいで美味しい。上にはフェンネルと振りかけたオリーブオイルです。
 手前の黒い匙には塩茹でしたカリフラワーに、フェンネルとワインビネガーでマリネしたオレンジにグレープフルーツ。
SALONE 2007 200

 ロマネスコの現物も見せていただきました。色はブロッコリーと混ざり合ったような黄緑で、花蕾は幾何学的な配置となっており、個々の蕾が規則正しい螺旋を描いて円錐を成している面白い形。円錐はさらにそれ自体が螺旋を描いて配列しています。
 
Carne)猪のブラザート パーネスキャッチャート添え
SALONE 2007 201

 天城峠の天然猪の腿肉。天然だけにしなやかできめ細かい肉質のこれをこれまた贅沢にも赤ワインと一掴みのジュニパーベリーで煮込んでいます。これを乗せているのはサンドイッチ用の食パンのようですが、山形産ピノノワールを貼り付けて焼いた自家製のパーネスキアッチャートです。さらに下にはローズマリー風味の白いんげん豆のペースト。上にはペコリーノ・シチリアーノ、パルミジャーノにセージとフェンネルを加えた薄焼きのクッキー。周囲のソースは赤ワインとクローブでしっかりクローブの香りがしました。
 重層型の一皿が見目良く出されるのは澤藤シェフの加入によるところが大きいのかも。
 猪肉はちょっと味が濃い目で、かなりタイトなバランスに成り立つ味でしたが、ぼくにはちょいとバランスが悪いようにも感じました。みんなは絶賛しており、やはり好みの違いだなぁと感じる。ワインが飲めない自分ですので、ワインを合わせておりませんし、赤ワイン煮込みですし…。
 
Dolce o Formaggio)秋のタルトまたは、本日のチーズ
SALONE 2007 202

 今回は2種類のチーズ。左の白カビチーズはパリエリーナデルピエモンテーゼ。とろとろ右はロンバルディアのサルバ。これがものすごい醗酵臭だったりするのですが、粗挽き黒胡椒をつけると臭いは消え、黒胡椒のスパイシーさとチーズの旨味が良くわかるようになります。蜂蜜は最近続いているインドのイチジクの蜂蜜です。
 デザートのときに今月誕生日のぼくのためにろうそくを立てたデザートを出してくださいました。
 全スタッフでお祝いしてくださったのは本当にうれしい。もちろん、それを伝えていてくれたであろうnoodles氏や他のサロカマメンバーにも感謝です。
SALONE 2007 204

 右は苦味がアクセントになっているキャラメルのムース状のセミフレッド。
 左はヘーゼルナッツを主原料としたリキュールのフランジェリコ風味のナッツのタルトにピスタチオのロースト、アーモンドスライス、ブラックベリー、ブルーベリー、フランボワーズなどがのっていました。ソースは赤ワインとプルーン。
 これとぼくの皿にだけ生クリームと飴で飾ったチョコレートのケーキ(だったでしょうか)です。
 
Caffe o Te)カフェまたはティー
 飲み物はマッキアートで。
SALONE 2007 205

 お茶菓子はスプーンの上の赤葡萄のゼリーとその左のパローネが新しく出されています。ゼリーはこの系統にしては酸味が強かったです。パローネはアーモンドの粉とドライフルーツと砂糖で焼いたトスカーナのクッキー。口の中でほろりと崩れますね~。
 
 この日気づいたのはサービスに入っている西嶋君が実に藤巻さんの良いところを吸収した飲み物の説明をするなど成長著しいこと。若いから成長しているのかと思っていたら、樋口シェフよりも年上なのだそうで。ものすごく若く見えます。

 

 サロカマも次回が最終回の予定となりました。

 次回12月29日19時半からとなっております。

 

 

08年12月29日、最終回のサロカマの報告です。

サロカマ08年12月
 
 本日は仕事が締め。最終回のサロカマは19時半開始で。
 オリジナルメンバー6人にpalmeritaさんの彼氏で7名。

noodlesさん(レッド ストライプ

ひらめさん(横浜おひとりさま道中記
palmeritaさん(遊食な日々
ricetta-casualeさん(偶然のレシピ

アフロディーテさん(スピリチュアル女性起業家のblog
 
CENA Corso di 8 piatti  10000円
ディナーメニュー はいつものコースで。
 
Inizio)山形牛サーロインのスピエディーノ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 207
 いつものつきだしです。
 相変わらず美味しい。特に今回はトリュフの香りがあふれ出し、胡椒のスパイシーさが際立つ仕上がりに感じました。
 
Piatto freddo)フォアグラのクレームブリュレ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 208

 白いココットにクレームブリュレ、蓋つきの小さなガラスの器に苺というデザートのような前菜。
 クレームブリュレは中にフォアグラを裏ごしして練りこみ、上にブラウンシュガーをのせてバーナーであぶっています。中はしっかりフォアグラの味で甘くない塩味。ここに上の細かな飴が混ざることで絶妙な味わいにかわります。
 イチゴはシンプルにバルサミコで煮た温かなもの。上にはミントの葉。形を崩さないようにイチゴは切ってあり、いただくとバルサミコの酸味とイチゴ甘みが面白い。バルサミコはきつくなく、さっぱりの味わいでした。
 
Vapole)鮮魚のヴァポーレ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 209

 今回の魚は銀色に光る太刀魚。かなり上物の太刀魚だったようで脂がとても多い。皮に方の身はトロリとしていますね~。そしていつもよりも魚の香りが強い。その出汁と脂もスープにかなりの影響を与えてくれています。明石の蛸、ハマグリ、ポロネギはいつもの構成。
 
Pasta lunghi)キタッラ 鮟鱇のラグー
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 211

 「リストランテ シチリアーノ」時代に出していた鍋料理のように骨ごとサフランと煮込んだアンコウの身をほぐしたラグーソース。これを手打ちパスタであるキタッラに。上にのっているものがまたすごいアイディアです。パン粉にアンチョビとオリーヴ・オイル、ローストした松の実、ブランデーにつけた干し葡萄、そして刻んだセロリの葉に同じように細切りに刻んで揚げたオレンジの皮です。その香りの競演が物凄く、先ほどのヴァポーレを別な形で出されたような印象があって面白い。パン粉がまたクリスプですばらしい。ただ、キタッラはやわらかめでいつもと一緒。素晴らしい一品なのですが、同時にガッツリとして噛むのが大変なほどのキタッラが好きなのでそういうのも食べたくなりました。
 
Cucchiaio)チンタセネーゼのクッキアイオ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 210

 今回のワンスプーンは一口でありながら口の中で変化を繰り広げる一品に。
 ローマ時代から無交配の頭と脚が黒、胴(チンタ)が白いトスカーナ産の豚チンタセネーゼのロース肉を、耐熱パックに詰め、65度で2時間真空低温調理で煮込み冷ましたものが2枚。
 その脂身を下において、マスタードと砂糖で煮込んだリンゴのモスタルダ、シブレットを8本、サルデニア産のマグロのカラスミを挟み、先ほどの肉、ローストしたシチリア産ピスタチオの順で乗せてあります。
 かなり強い肉やカラスミの香りが口に広がります。そして脂身がしっかりしていてゆっくり噛んでいると味に変化が出てきます。
 
Ravioli)鳩のラビオリ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 212

 緑色のソースのラビオリです。
 おなじみになってきた茨城県産のエトフェ鳩のほぐした身をシナモン風味のパテに。
 その骨のスープに下仁田ネギを溶かし込んだソースとし、ペコリーノ・シチリアーノの角切り、ローストしたアーモンド、クローヴの香りのするカラブリア州トロペア産の甘酢漬け赤玉葱をのせています。さらに写真状ではよくわかりませんが、アマレットとキャラメルの苦めのクッキーが小さくして乗せてあります。一緒にいただくとかわらずその香りに驚かされます。
 
Insalata di carne)鹿のイチボのインサラータ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 213

 契約している猟師がしとめた蝦夷鹿。そのイチボ肉をじっくり低温でローストして繊維方向に薄切りすることで細かな肉質をさらに口当たり良くしています。
 中心には、ラ・フランスとイタリアの葉野菜カルドとリンゴのキューブが隠されています。
 カルドは本来苦味の強い野菜ですが、茹でることでライムのような爽やかな風味に変化。上にはリンゴのスライスとエストラゴン、クルミとフランボワーズ。ソースはマスタード風味。
 
Carne)猪のインボルティーニ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 214

 野生の猪の肉でトスカーナ産の栗とペコリーノ・シチリアーノのペーストを巻き、表面をソテーしてからローストしたもの。
 つけ合わせには、ヴィエトラ(イタリアの葉野菜)とアンチョビのソテーに塩茹でのカブ。
 ソースは猪の出汁にカカオ、プルーン、赤ワインを合わせたもの。樋口シェフの修行先のテクニックが使われたこれがチョコレートのようで面白い味わい。
 
Dolce o Formaggio)チョコレートのトルティーノまたは、本日のチーズ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 215

 チーズから。手前はとろりとして香りが強いゴルゴンゾーラドルチェ。奥は9月にも供されたウブリアーコデルヴィナッチェ。牛の乳にメルローを貼り付けて熟成させたチーズ。
 中央のスプーンには白トリュフのハチミツが復活です。
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 216

 デザートは焼きたてのチョコレートケーキ。さっくり軽く、中はトロリと熱々。オレンジとレモンのゼリー、オレンジのセミフレッド、金柑のコンシチュールと一緒にいただきます。ゼリーがレモンで物凄く酸っぱい。
 
Caffe o Te)カフェまたはティー
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 217

 最後はハーブティー。実は睡眠不足で帰りに事故らないよう寝ていました。
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 218

 小菓子もいつもながら上質。中央には生姜味のアイス。
 
 サロカマもここで終了。
 最後は増えたスタッフ全員に見送っていただき帰路へ。
 平日でも満席になる盛況ぶりです。予約が取れにくいのは困ります~!!
 

 

09年1月16日の記録。

 またもやここに。
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 233
 サロカマは終わりましたが、個人的にここに来るのはやめられません。
 
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 219

 本日最初に供されたのは新しく仕入れたというフランス産のオーガニックジュース。
 右からオレンジ、アップル、クランベリーです。以前のジュースとは違ってどろりとした口あたりではなく、さっぱり目ですが古い屋敷のような不思議な香りがします。
 
Inizio)山形牛サーロインのスピエディーノ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 221

 いつものひと串。いつもよりも山形牛の焼き加減がとてもレア♪
 
Zuppetta)蕎麦粉のズッペッタ ミントの香り
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 222
 北海道産の蕎麦粉を生ハムのスープで伸ばして漉して取り、とろとろの蕎麦がきのような仕上がりに。これにフォンティーナチーズを細かく刻んで加えています。意外にあっさりでマイルドな口当たり。
 この上にのっているのはスパイスの効いた仔羊のサルシッチャです。ビネガーを加え、酸味を足したこのサルシッチャは強力で優しい感じの蕎麦粉のとろとろスープにすばらしいアクセントを加え、さらにスペアミントの葉の香りが繊細な競演を奏でてくれます。
 
Piatto di tiepido)帆立貝のインパナータ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 223

 サローネでは初めての素材帆立貝。55度で1時間低温調理した帆立貝柱を冷まして細かなパン粉をつけ、ローズマリーに唐辛子を利かせてオーブンで焼いたものです。水分を抜き、帆立の旨味を凝縮したような仕上がり。上にはローストしたピスタチオにエストラゴンです。下には白いアンディーブの茎。
 周囲にはオレンジとトマトのゼリーにイタリアンパセリ。フェンネルシードを溶かしたソースが香ばしいピスタチオとともに特徴的な香りを放っています。
 
Vapole)鮮魚のヴァポーレ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 224

 本日のヴァポーレはスズキ。火をデリケートに通したというスズキは生ではないのに驚くほどにみずみずしくしっとり。その皮もニュルリとして滑らかな口当たり。
 蛸は説明されずとも歯ごたえでわかる明石の蛸とハマグリ半分。ポロ葱はいつもより小さく刻んだものが散在するくらいに。
 熱々のスープの旨味にオレンジ風味のオイルは健在。毎回とてもうれしい味です。
 
Riso e pesce)太刀魚と鮪のカラスミのインサラータ ディ リーゾ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 225

 イタリア米をリゾットにしつつ、サラダ感を出しています。いわばお米のサラダ。
サルデーニャ産の鮪のカラスミを入れ、上にはニンジンとタマネギを刻んでビネガーに通したものをのせています。その上に爽快な酸味と甘みを加える生のオレンジ。そして上には佐世保で釣り上げられた太刀魚をソテーし、ローストアーモンドに揚げたようなオレンジの皮をのせています。太刀魚はその脂と香りがとても良い。アーモンドにオレンジはこの香りにマッチしていますね~。
 
Cucchiaio)雲丹のクッキアイオ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 226

 本日のワンスプーンは薄いパスタ生地2枚で海水で洗った新鮮な雲丹と黒鯛の骨の出汁をゼラチンで固めたものをディルと一緒に巻いたものです。
 ディルと雲丹の香りがこんなにあうとは! 
 ただ、個人的にはパスタ生地が余計なものに感じてしまいました。
 
Pappardelle)パッパルデッレ エトフェ鴨のラグー
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 227

 内臓以外丸ごとローストし赤ワインで煮たエトフェ鴨の肉のラグー。
 これを手打ちの幅広パスタ、パッパルデッレに。いつものパッキーノトマトにチーズの味わいも感じる激ウマのラグー。
 上にはソテーしたさいの目状のリンゴとローストし砕いた胡桃、非結球タイプで花のように開きワインレッド色をするというラディッキオ・プレコーチェにゴルゴンゾーラドルチェです。。
 
Carne)仔牛バラ肉の煮込みのタルト フィノッキオのジェラート添え
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 228

 仔牛バラ肉の赤ワイン煮を洋梨のモスタルダとケッパーとともにタルト生地の上に盛り付けたメイン。肉は煮込みというよりもグリルに近い仕上がりで好み。
 添えてあるのはフェンネルの葉柄基部が肥大したフィノッキオの栗のハチミツとトラパニの塩を使ったジェラートに砕いたカカオのクッキーです。
 
Dolce o Formaggio)ジェラートのテリーナ仕立て 温かいキャラメルのソース または、本日のチーズ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 229

 チーズは以前も出て黒胡椒とあったロンバルディアのサルバとウブリアーコという表面の固さが程よいチーズ。蜂蜜は白トリュフです。
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 230

 ドルチェはオレガノ風味のいちごとバニラアイスにローズマリーを合わせたチョコをあわせて。キャラメルのホイップクリームを添えています。ソースはキャラメルのソース。
 
Caffe o Te)カフェまたはティー
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 231

 本日の小菓子はいつもながらの繊細なもの。
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 232

 飲み物はマッキアートをお願いしました。

 
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 220

 

 

09年2月の来訪の記録です。

 この日は仕事が上がって急いでこちらへ。
 
 まずは飲み物から。前回、冷たくすっきりした飲み物がアイスティーしかないことから、せっかく中華街だし凍頂烏龍茶か西方美人のアイスがあればいいな、と希望を述べたら考えてくれて、サンタ・マリア・ノヴェッラ のブレンドアイスティーを用意して下さいました。
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 234

 最初はハーブティーベース。ローズ、フェンネル、カモミール、マリーゴールド、アニスです。カモミールの香りを強く感じるすっきりした味わい。
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 237

 次はローズヒップ、マリーゴールド、ローズマリー、ハイビスカスで、赤い色合いが美しく、ハイビスカスを強く感じるさわやかな味わい。
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 240

 そしてその次にいつものディンブラのアイスティー。力強くすっきりしていてやはり凄く美味しい。前の2者はやはり霞む存在です。
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 244

 最後はブラッドオレンジをいただきました。
 
CENA Corso di 8 piatti 10000円
ディナーメニュー はいつものこれを。
 
Inizio)山形牛サーロインのスピエディーノ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 235

 いつものひと串から。今回も美味しいし、また少しの変化があって楽しい。肉がレアな方面に傾いてきた気がします。
 
Insalata)天然平目と有機人参のインサラータ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 236

 ガラスのお皿にオレンジを基調とし緑を散りばめた美しい外観。
 メインは塩をした佐世保沖の活き締めの天然平目です。透き通る美しさにしっとりした口当たり。
 その下には柿のような甘さの群馬県産のにんじんの薄切りのマリネ。塩、ビネガー、オリーブオイルで下味がつけられているからこそニンジンの味も引き立っています。
 双方ともにとても美味しい。素材の持つよさが際立っています。
 ソースはオレンジの果汁とニンジンを裏ごししたものをオリーブオイルでつないだというさわやかで甘いソース。これにシチリアのパンテレリア諸島のケッパー、揚げたオレンジの皮、ローストした胡桃を砕いたものなどがスペアミントやセルフィーユといったハーブとともに散りばめられています。

 
Vapole)鮮魚のヴァポーレ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 238
 本日の魚は長崎は佐世保のスズキ。その日のうちに空輸して運ばれてくるもので、プルンプルンした魅力的な弾力で爆ぜるような美味しさ。運ばれてきた段階で切り身なのに聳え立っています。
 充実した弾力の歯ごたえがうれしい明石の蛸、旨味たっぷりの蛤、ポロ葱もいつもの美味しさ。スープもさすがに熱くて美味い。オレンジ風味のオリーブオイルに刻んだイタリアンパセリの香りの競演もあらためて素晴らしいバランスだなぁと気付かされます。
 
Zuppa)鶉のズッパコアーダ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 239

 ズッパコアーダはパングラタンのことらしいです。基本のスープは鶉の骨と香味野菜でとっています。
 中央にはパンをしき、鶉のローストを敷き詰め、フォアグラ、パルミジャーノ、パンを重ねて鶉の肉汁をしみこませ焼いたもの。その上に香りよいディルと苦味と食感が好ましいラディッキオプレコージェの刻んだものをのせ、脂身の生ハムであるコロンナータのラルドをかぶせて粗挽き黒胡椒を振っています。鶉の旨味をパンに染み込ませて余さず盛り合わせ、ハーブや黒胡椒の香りを重ねるこの店らしい逸品に仕上がっていました。
 そしてそれだけにとどまらず、横に添えてあるのはイチゴ。この酸味と甘みがミスマッチかと思えば意外にあっているのです。不思議です。
 
Cucchiaio)スカンピのクッキアイオ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 241

 今回のワンスプーンはいつもよりもシンプルな構成。しかし、濃縮された旨味が舌には複雑な味わいを感じさせてくれる魔法のようなものになっていました。
 さっと茹でたノルウェー産の手長海老の身、セミドライのパキーノトマト、手長海老の頭と殻からとった出汁のブランマンジェに甘く煮たオレンジの皮がのせてあります。
 旨味と酸味はトマトが後押しし、スカンピの味わいをすべて堪能できます。
 
Ravioli)空豆とペコリーノシチリアーノのラヴィオリ 猪のスーゴ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 242

 メインはイタリアのファーべという空豆のペーストにペコリーノチーズを混ぜた鶯色の具をパスタ生地ではさんだラヴィオリ。
 スーゴディチンギアーレという猪の骨の煮汁がソースで、ローズマリー風味のレンズ豆とカリッとスパイシーなジュニパーベリーの実を混ぜています。その上からチーズの香りと旨味が濃いペコリーノフォッサをたっぷり。

 
Pasta)グラミーニャ 乳のみ仔山羊のラグー
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 243

 グラミーニャといううどんのような太さの短めのパスタ。この店では珍しいガッツリ系の食感が大変好ましい。
 これに絡めているのは白ワインで煮込んだ北海道産の乳飲み仔山羊のラグー。乳しか飲んでいないミルキーで臭みのない口当たりの柔らかな肉が溶け込んでおります。
 具にはカルチョッフィーネコンスピネというサックリした口当たりのアーティチョーク。これは1年前にも食べています。上にパスタと同じ大きさにしてのせられているのはリコッタサラータディペコラという塩気の強い山羊のチーズ。
 山羊を重ねることで力強いパスタに負けない味わいを作り上げているところはさすがです。
 
Carne)イベリコ豚の頬肉のコトレッタ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 245

 イベリコ豚の頬肉を赤のビオワインで煮込んでから衣を軽くつけて揚げたカツレツ。表面はさっくりしていて、中は煮込みとは思えない肉質のほぐれる仕上がりでゼラチンも激ウマ。
 白いココットにはトスカーナの甘い白いんげん豆に卵を加えてプリン仕立てにして焼いたもの。上にはエストラゴンをのせています。
 ソースはイベリコ豚を煮たものを煮詰めてオリーブオイルと合わせてソースに。
 これらを合わせていただくのも大変素晴らしい。
 
Dolce o Formaggio)ホワイトチョコレートのムースまたは、本日のチーズ
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 246

 本日のチーズはゴルゴンゾーラドルチェとサルバ。ゴルゴンゾーラドルチェは中央のクリーミーな部位だけです。これに栗の花のハチミツ。
 そして、特別にさぬき姫というイチゴも添えていただきました。本日いらした足屋のオネエさま のお土産です。ありがとうございました。
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 247

 デザートは手前が真っ赤なフランボワーズのソース、奥はリンゴとバジリコのさわやかなシャーベットで、中央にはクッキーの中にホワイトチョコレートのムースをつめ、上に生クリームとヘーゼルナッツを乗せたものと、ヘーゼルナッツのケーキにアマレットのババをのせたものが並列で並んでいます。

 
Caffe o Te)カフェまたはティー
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 249

 飲み物はカモミールのハーブティー。
横浜発 驢馬人の美食な日々-SALONE 2007 248

 プティフールはいつもながら凄い。
 アーモンド、カカオ入りメレンゲ、ポレンタ、グレープフルーツのパローレ、サブレ、栗の粉を使ったバーチェ、バッチレダーマ…と聞こえました。
 トスカーナの「キャンティ」というお店で澤藤シェフが修行したときにこういうものを作られていたそうです。