「鮨すがひさ」@虎ノ門ヒルズ(☆☆)
https://www.instagram.com/sushi_sugahisa/

 溝の口でイベント的に出されていた変タイ鮨の「鮨すがひさ」が虎ノ門ヒルズに進出!!

 スパイスを効かせたタイ料理と寿司の融合に全振りしたその内容は圧巻です。イベントでしか食べられたなかったタイ料理「イムイェム」出身の大将による未体験の寿司が、食べたことない方により勧められるようになりました。

 

住所:港区虎ノ門2-7 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー 4F
電話:なし
定休:月曜
営業:11時〜14時(土日種12時〜14時)/17時半〜19時/20時〜22時
 

 虎ノ門ヒルズ4階、青い壁の「鮨おにかい×2」の左奥の青い扉が「鮨すがひさ」の入り口です。

 扉の横に木の板の表札。押し戸ですから、押せば開きます。

 中は赤い壁に幾何学的な模様。

 短い通路からすぐに寿司のカウンターです。壁側は高い天井までガラス張り。外の景色に東京タワーが見えます。

 カウンターの上には板のランチョンマットにタイの文字のような店名の書かれている手ぬぐい。

 

24年2月23日夜の来訪。

 17時半に一人で、TableCheckから予約をしていました。「おにかい×2」の自動扉が早い時間だと開かないので、こちらもそうかとギリギリまで待ってみる。

 

タイ料理×鮨 おまかせコース 23000円

 変タイ鮨のおまかせ一本です。

 

 飲み物はまず冷たいほうじ茶をいただきました。
 

 眼の前で調理しているスパイスの酸味の匂いがすごいが、後から入ってこられた女性の匂いの方が気になる。あ、でも、すぐに酸がきた、いや、香水かファンデーションの、匂いがまた、クルクルと。少しすると落ち着きました。慣れたのかな?

 最初は生牡蠣。
 手前がキウイとココナツミルクとミントのペーストを乗せています。
 奥にはキウイとココナツミルクとパクチーとナンプラーのペーストを。
 食べると先程匂っていた酸味はあまり感じません。生牡蠣の味わいはスパイスに負けず強いな、と思う。
 

 鮑。
 柔らかな煮鮑です。
 濃い緑色のソースを絡めていますが、オイスターソースとカチャイというハーブ、肝ソースのレッドカレーのソースです。

 鮑を食べると、残ったソースに赤酢の酢飯を投入してくれます。硬めのシャリで、意外に酢の酸味がマスクされて感じられず、カレーとして調和しています。
 

 〆鯖の生春巻き。

 大根とニンジンのなます、大葉と一緒にライスペーパーで巻いています。相変わらずこれは美味しい! 白胡麻が入っていなかったようだけど、抜いたのかな?

 空気を通すのだという青い円形の生春巻き専用のトレイの上で巻きます。
 

 タコの桜煮。
 ぶつ切りで出してくれます。
 砂糖とナンプラーとカルダモンで煮ているそう。ただ、塩味が欲しいかな。。。
 

 ちなみに包丁は職人さんがタイ料理をイメージして柄の柄をつけてくれたのだそう。
 黒いまな板は最近どこでも使われるようになっている樹脂性のもの。洗いやすく管理がしやすいのだそう。世の中進歩してます。

 河豚の白子の茶碗蒸し。

 卵形の蓋付きの器で。蓋を開けるとその香りがすごい。
 上にかかっているのはグリーンカレー。これが実に美味しい。熱々でクリーミーで塩梅があっています。また食べたい。
 

 ボタンエビの紹興酒漬け。
 タイの調味料と紹興酒とコブミカンのタレに漬け込んでいます。
 ねっとりした生のボタンエビにタップリのタレ。すごくエスニックな香りで美味しい。
 

 このあたりから握りに移ります。
 

 ガリ。
 生姜と青パパイヤを甘酢とライムに漬け込んでディルを散らしている。コリコリした食感が美味。

 握りは真鯛から。
 上にナンプラー、ライム、パクチー、ミント、ニンニクのペースト。ミントの香りが斬新です。赤酢のシャリは結構硬めでニッチリしていますね。
 

 勝浦のマカジキ。
 上にはマンゴーと青唐辛子のペースト。マンゴーなので甘味があり、辛味が追いかけてきます。マカジキ自体はかなりサッパリ目でした。
 

 次は温かいお茶としてジャスミン茶をいただく。
 器は軽い木のコップでお洒落。
 

 スミイカ。
 細切りにして甘味を出しています。上にはアヒルの塩玉子がベースのクリーム色のソース。エシャロットとニンニクでマヨネーズのようなソースにしたものだそうです。これはわからない!!

 鮪赤身。
 塗っている煮切りはものすごいクミンの香り。
 マグロ赤身自体はどうかな。溝の口時代も思ったけど、マグロ自体は弱い気がします。仕入れの問題なのかな?
 

 カンパチ。
 上にはバジルとナンプラーに漬け込んだ卵の黄身を混ぜたペースト。とても面白い!!
 もう少し塩気中心にペーストの味が濃いと好みになります。
 

 中トロ。
 上にミントの葉で香り良い。タネのチャキチャキした食感。鮪自体はやっぱり弱いかな。タイ料理にラープという挽肉とミントのサラダがあり、それを模してネギトロにナンプラーを乗せています。炒り米であるカオクワとタイのコショウと。この食感は他の店の鮨にない体験。
 

 車海老。
 蒸したての殻をむいて握られています。
 味はといえばひとくちトムヤムクン。辛くてココナツミルクの香るトムヤムクンペーストを中に仕込んでいます。
 

 タイの雲丹ということだが、すがの生うにという箱に入っています。

 これが実はマッサマン海胆もどき。マッサマンカレーに卵を溶いて蒸し、見た目をウニ風に仕立てたものだそうです。味はココナツミルクのカレーでした。

 さらに本物の生雲丹も、小丼的にお猪口で。
 シャリの上に生雲丹。さらにそこにココナツミルクとナンプラーのスープを注ぐ。最後にライムを絞って。
 トムカーガイ。これは美味しい!!
 

 穴子。
 ホロホロに崩れる仕上がりでシャリの方が硬い。ツメにシナモンを入れています。
 

 タイ風稲荷寿司。

 前回もいただいたこの店を象徴する鮨ネタの一つ。

 三角形なのが特徴。パクチーが香り美味しい。
 

 お椀はラーメン入りでトムヤムメン。
 スープは魚と海老出汁で辛く、ナンプラーとライムが香る。凪の製麺所にお願いした細麺で、小麦の味がきちんとしていて美味しい!!
 

 口直しのお茶。
 

 締めには白い玉子焼き。
 卵白とココナツミルクで。ほんのり甘い。

 タイ料理にコースを振ってきたのはとても素晴らしい。
 現在のところオンリーワンの存在なので、インバウンドも含めて多くに人に味わってもらいたい鮨です。

 塩梅とマグロの仕入れがより良くなると、もっと美味しくなると思います♪ 
 寿司といえども結局は味。特に塩梅は重要で、ギリギリまで塩を振れるか、という「アルティザン」の佐藤シェフの言葉が食べているときに頭をよぎります。
 
 会計は24000円でした。現金利用不可ですので気をつけてください。これは虎ノ門ヒルズの店舗全てがそうなのだそう。

 

鮨 すがひさ寿司 / 虎ノ門ヒルズ駅虎ノ門駅神谷町駅
夜総合点★★★★ 4.0